No.X

われわれが空と呼んでいるものは空ではない
そこでは星はすべてはかない霞でしかなく
星が輝いて見えている処は
あくまでも仮そめの場所なのだから     
 


 

  
 

No.XI

天空の音楽は
9人のミューズから受け取る
たくらみなく緑色の月桂樹の下にかくれている
いきいきしたとした乙女たち 
 


 

  

 

No.XII

消えた一つの星から
灰が手のひらに
すーっと落ち
瞬く間に染まる
明くる日まで